空間デザイナーは、その華やかなイメージとは裏腹に多くの困難をともなう職業です。この記事では、空間デザイナーの仕事がいかに大変でつらいかを詳しく紹介し、実際に直面する問題や辞める理由についても紹介いたします。空間デザイナーに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
空間デザイナーのつらいこと・大変なこと
空間デザイナーという職業は、多くの人が華やかな世界を想像しますが、実際には地味で体力を要する作業が多く含まれています。イメージを固めるためにオフィスでパソコンに向かい続け、プレゼン資料を作成し、その後は資材集めに奔走することが日常茶飯事です。
重い資材を現場に運び、スケジュールが厳しい場合は工事現場での作業を手伝うこともあります。これらの作業は体力を必要とし、とくに体力のない人にとっては厳しいものです。一方で、フットワークの軽い人や、ひとつの場所に長くいることが苦手な人には向いている職業ともいえます。
また、空間デザイナーの仕事には不規則な生活がつきものです。とくにリフォームや新規オープンのプロジェクトでは、数週間というタイトなスケジュールで動くことが多く、徹夜で作業を行うことや、何週間も休みが取れないことも珍しくありません。こうしたハードなスケジュールをこなすなかで、生活リズムは崩れがちです。
空間デザイナーの悩み
空間デザイナーの仕事には明確な境界線がありません。コンセプトワークに関わる範囲や設計士への指示、装飾品の選定や取り付けなど、どこまでが自分の仕事なのかを自分で判断しなければならないことが多いです。
とくに店舗の場合、什器のセレクトまで担当することもあり、一度請け負った仕事が次回も同じように依頼されることも少なくありません。そのため、どこまで担当するのかをスキルや実力と照らし合わせて考えなければならず、仕事量が増えてしまうことが多々あります。
また、自分のデザインが受け入れられないことも大きな悩みのひとつです。コンペに負けたり、クライアントからダメ出しを受けたりすると、自分のセンスに自信をもてなくなることがあります。依頼が減ることもあり、どうセンスを磨いていくかという問題は空間デザイナーにとって非常に悩ましい課題です。
空間デザイナーを辞める理由で多いものは?
空間デザイナーを辞める理由として最も多いのは、手がけたお店やイベントがうまくいかなかったときです。自分が一生懸命デザインしたものが話題にならず、結果が報われない状態になってしまうと、重い責任を感じることが多く、それが続くと自信を失い辞めてしまう人が少なくありません。
また、体力の限界を感じることも辞める理由のひとつです。若いうちは問題なくこなせた作業も、年齢を重ねるごとに厳しくなり、現場での作業や手配などをアルバイトに任せる空間デザイナーも少なくありません。
さらに、プライベートの時間が取れないことや家族との時間が犠牲になることも辞める理由として挙げられます。多忙なスケジュールや不規則な生活が続くことで、心身ともに疲弊し、最終的には辞める決断をすることがあるのです。
まとめ
空間デザイナーの仕事は一見華やかに見えますが、実際には体力勝負の面や不規則な生活、明確な境界線のない業務内容、自分のデザインが受け入れられない悩みなど、数多くの困難がともないます。
これらの問題に対処しながら、センスを磨き続けることが求められるため、空間デザイナーとしてのキャリアを続けるには強い意志と柔軟な対応力が必要です。それでも、この仕事に魅力を感じる人には、やりがいを見つけることができる職業でもあります。
さらに、プロジェクトの成功やクライアントの満足を得ることで、大きな達成感を味わえるのも空間デザイナーの魅力です。最終的には、クリエイティブな表現と実務のバランスを取ることが、空間デザイナーでの長期的な成功に繋がります。