インテリアデザイナーは、空間デザイナーとの関連性が深い仕事のひとつです。具体的には、室内の調度品や部屋全体のデザインを仕事としています。そこで本記事では、インテリアデザイナーの詳しい業務内容やキャリアアップのための方法をまとめて紹介します。ぜひ参考にしてください。
インテリアデザイナーの業務内容
インテリアデザイナーの仕事は建物の内装全般の企画・設計に携わる仕事と定義され、その役割は大きく2つに分類されます。
室内調度品のデザイン
家具、カーテン、照明器具、椅子、テーブルなど、インテリア用品のデザインを行い、多くの場合一定のコンセプトにもとづいて設計します。独自性の高いデザインを求められることもありますが、クライアントの要望に応じたバランスの取れたデザインが主流です。
室内空間全体のデザイン
対象は住宅にとどまらず、学校、病院、ホテル、オフィス、美術館、自動車、航空機、船舶など多岐にわたります。依頼主や設計者、施工業者と協力しながら、建築物の内装空間をトータルにデザインしていきます。
インテリアデザイナーの仕事の流れ
インテリアデザイナーの作業の流れは、ヒアリング・プランニング・デザイン・監理の4段階です。まず、間取りや設計図を確認しながら、依頼主とのヒアリングを行います。この段階では、室内空間のイメージや予算、使用目的などを詳細に聞き取って基本的な方向性を確定させます。
次に、プランニングです。ヒアリングの内容をもとに、デザインプランを作成します。提案時にはラフスケッチやCG、場合によっては模型を使用して、依頼主が完成イメージを把握しやすい形で提示します。
イメージの提示が終わったら、依頼主と話し合いながらデザインを確定する流れです。完成したデザインにもとづき、インテリア用品の手配や施工業者への制作依頼を行います。ここでの精密な設計が最終的な仕上がりを左右する重要なプロセスです。
最後に、施工がプランどおりに進行しているかを監督します。壁紙や照明などの細部も含めて、設計意図が正確に反映されているかを確認します。そして、必要があれば修正指示を出す流れです。施工が完了し、インテリア用品を配置した後、依頼主に空間を引き渡して仕事が完了します。
インテリアデザイナーがキャリアアップを目指す方法
インテリアデザイナーとしてキャリアアップするためには、以下の方法が有効です。
資格の取得
インテリアデザイナーとして仕事をする上で必須の資格はありませんが、以下の4つの資格がキャリア形成に役立ちます。
・インテリアデザイナー
日本デザインプランナー協会が運営する資格で、幅広い知識を認定するものです。資格取得後は、インテリアデザインに関する講師活動も可能です。
・インテリアコーディネーター
インテリア産業協会が運営し、独立やキャリアアップの際に取得する人が多い資格です。
・インテリアプランナー
建築技術教育普及センターが運営する資格です。設計製図試験を含む、高度な試験をクリアする必要があります。
・建築士
一級建築士や二級建築士などの国家資格です。インテリアデザインだけでなく、建築物全体の設計に関われるようになります。
別業界への転職
インテリアデザイナーの経験を活かして、ほかの業界に転職することもひとつの選択肢です。新たなスキルを習得し、スキルの幅を広げることが可能です。
独立
デザイン事務所やハウスメーカーで経験を積んだ後、自分の事務所を開業したり、フリーランスとして活動したりする方法があります。独立すれば、自分らしいデザインを追求可能です。
ただし、資金や経営ノウハウ、営業力が求められます。それでも、成功すれば大幅な収入アップも期待できます。
まとめ
インテリアデザイナーは、室内調度品や空間全体のデザインを通じて、多様な建築物や乗り物の内装を手がけるクリエイティブな職業です。業務はヒアリング、プランニング、デザイン、監理の流れを経て行われ、細部にわたる調整と関係者との連携が求められます。キャリアアップには資格取得が有効で、「インテリアデザイナー」「インテリアコーディネーター」などの民間資格や建築士の国家資格が役立ちます。また、別業界への転職や独立もスキルアップの選択肢です。独立すれば、自身の個性を生かした働き方が可能で、成功すれば収入アップも期待できます。幅広いスキルと経験を活かし、多彩なキャリアを描ける魅力的な職業です。